元号が令和に変わって、早くも4年目となりました。

令和の時代は、平成から、どう変遷していくのか、なかなか、想像し辛いところですが、若者の価値観自体は、昔とは、確かに大きく変化しているようです。

若者の「いま」と令和の価値観

https://www.hakuhodo.co.jp/magazine/87146/

スマホやSNSが当たり前のようにある中で成長している世代が、どんな価値観を持っているかというのは、その時代を生きている人にしか理解できないとは思いますが、時代の空気を読む上では、若い世代がどんな価値観を持っているのかは、これから先の時代を考える上で、気になるところです。

SNSが当たり前の時代とはいうものの、ほんの10年ほど前までは、SNSの代名詞と言えば、フェイスブックでした。

それが、今や、フェイスブックは、時代遅れのツールとなり(最近、フェイスブックが会社名をMETAへと変更したのは、フェイスブックの寿命が、そろそろ、尽きかけているという危機感からだと思います)インスタグラムやツイッターという、よりカジュアルで、フォローもアンフォローも気軽にできて、ゆるく繋がりを持てるツールへと移行しているのは、大きな変化かも知れません。

元々、日本人は、実名を使うフェイスブックよりも匿名でOKなツイッターのほうが心理的なハードルが低いと感じる人は多いように思いますが、ツイッターは、時に炎上したり、誹謗中傷を受けたりというリスクもあり、多くの人にとって、使いやすいツールではなかったように思います(ブロックやミュート機能があるので、昔より使いやすくなったと思いますが)。

インスタグラムは、その危険性が低い分、若い世代には、一番、使いやすいツールだと言えるので、これからメインのツールとして、さらに、存在感は大きくなっていくのかも知れません。

もちろん、メールをするには、LINEのほうが便利なので、身近な友達や家族とのコミュニケーションは、LINEがメインのツールなのは変わらないと思いますが、もっと、カジュアルなコミュニケーションの場としては、インスタグラムやツイッターという使い分けになっていくのだと思います。

ヘルシーなサービス、ヘルシーなスタンス、ヘルシーな社会…など、「心地よくて無理がない、かつ自然で継続性があるような状態」

ヘルシーというのが、今の若者が、一番、重視する価値観ということのようですが、そこには、健康的ということだけでなく、心地よさや健全さだったり、公平さだったりという意味も含まれているようです。

刺激よりも、心地よさを好むというのは、一昔前の若者というイメージからは、遠いように感じられますが、それが、今の若い世代の空気感であるのは間違いないようです。

コミュニケーションにおいての意味は、できるだけ、対立することなく、自然体で付き合えるというのが重要なのだと思います。

若者というと、傍目から見ると、インスタ映えやSNSでのアピールにより、いかに、周りから良く見られたいかということばかり気にしているようなステレオタイプなイメージがありますが、実際のところ、それは、一面であり、できるだけ、リラックスして自然体でいられることのほうが、より、大きな価値だと感じている人が多いというのは、今の時代性を感じます。

実際に、今回の北京オリンピックで活躍している若い選手を見ていると、勝負には、こだわりを持ちつつも、それと同時に、リラックスして、純粋に、その場を楽しむという姿勢が見られたことは、日本人も大きく、意識が変わってきたのだと思いました(同時に、周りの人のサポートに対しては、素直に、感謝の姿勢を見せられたことには好感がもてました)。

心地良さを重視する生き方というのは、真面目で勤勉さが一番の価値だと信じてきた世代からすると、違和感を持つ人も多い気もしますが、若い世代にとって、リラックスした時間を楽しむことと、物事に真剣に向き合うことは、対立する概念ではないのだと思います。

心地良く感じる時間や人間関係があるから、仕事や勉強に真剣に向き合えるというのは、多くの人が同意できるものだと思います。

日本人は、真面目な国民性だからなのか、休みの日でも混雑した場所に行ったりと、あまり楽しめずに、逆に、疲れてしまうというところがあるように思います。

休日ぐらいは、できるだけ、リラックスした時間を過ごすことで、仕事にとっても、ポジティブな影響は大きいと思いますが、今は、ちょうど、そういう価値観へとシフトしている移行期なのかも知れません。

最近は、若い世代ほど、平日に有給を使うことで、充実した休日を過ごすという意識に変化しているように思いますが、あと、10年もしたら、その価値観自体が主流になって、それに合わせた働き方が当たり前になっていくのではと思います。

今回のコロナウィルスは、人を疎遠にした一面もありますが、一方で、無駄な人間関係が整理できて、自分が大切だと思える人との時間は、逆に、増えたという人も多いように思います。

実際に、年末の忘年会など、それまで、必要だと思われてきた習慣は、コロナを機に、無くしていこうという流れがあり、これからは、より、身近な人との時間を大切にしようという人の意識の変化に、敏感になる必要性を感じます。

コロナウィルスが収束したあと、元に戻るといういことも考えられますが、少なくとも、若い世代にとっては、リラックスできる場所や人間関係というのが、一番、重要な価値観であり、その価値観を中心としたライフスタイルを志向していく人が増えていくのだと思います。