2月に入りましたが、まだまだ、寒さの厳しい日が続きそうです。

暖かくなるのは、あと2月以上先になりそうですが、朝晩の冷え込みの厳しさは、あと、2週間ほどで、少しずつ、和らいでいくのではと思います。

5月から、コロナウィルスの分類が引き下げられることもあり、そろそろ、外をマスク無しで、出歩くのもOKな感じになってきましたが、この2年間で慣れてしまったこともあり、マスクをすることに抵抗の無い人も多そうなので、本格的に、マスク無しの生活になるのは、今年の梅雨が明けるころになるのではと思います。

一部では、去年のサッカーワールドカップで、各国の人達がマスク無しで応援して姿を見て、日本のマスク文化に違和感を持つ人も増えているように思いますが、これから、花粉症の季節に入ることもあり、しばらく、マスクをしながらの生活は続く気がします。

西洋は、人との会話をするときに口元を見て話し、東洋は、目を見て話しをするという文化の違いが、比較的、日本人がマスクに対する抵抗の無い理由の一つだと言われていますが、特に、マスクをしていても抵抗感の無い人も多い気がするので、意外と、マスク生活は続くのかも知れません。

マスクの効果については、それほど、大きく無いというのが、科学的なデータでも明らかになっているようですが、マスクに抵抗がない人が多いうちは、続けていくのも仕方のないことのように思います。

個人的には、声を出さない図書館や映画館では、マスクを外したりもしていますが、少なくとも、冬が終わるころには、屋外では、マスク無しの生活が当たり前になればいいと思っています。

最近、読んだ本で、ドイツの哲学者の書いた『世界史の針が巻き戻るとき』という本が印象に残っているのですが、テクノロジーの進化とグローバリズムによる価値観が統一化する世界と、人間一人ひとりの価値観の違いや文化の違いが衝突して、様々な問題が起こっているという言説には、起こっている現象を考えると、色々と共感できる部分が多いです。

GAFAと呼ばれるアメリカのテック企業は、データの独占とそれによって、多くの価値を得ているのですが、多くの人は、それに対して、無自覚です。

一握りの企業がデータを独占して、そのデータを使って、広告に使っているという事実に対して、ヨーロッパでは、すでに、大きな反発が起こっていて、日本でも、徐々に、その流れが起こっています。

ユーチューブを見ていて、広告が流れるとうっとうしさを感じる経験をする人も多いと思いますが、その広告に対するデータは、検索をしたり、グーグルマップで調べたりする以外にも、GPSのデータから、その人の行動を追跡することで、その人の好むものを推測しているからできることです。

ただ、統計的なデータによるものは、多くの人が投票したものが一番大きな評価を得られるので、かならずしも、自分の求めている情報にたどり着けないのは問題です。

例を挙げると、すごくこだわりのある飲食的などは、リアルな評判は、とても良くても、ネットで検索する場合、多くの人が評価をしていない限り、検索の上位に上がってくることがなく、それを探すには、実際に、ひとづてに、評判を聞いたりしないと難しいという現実があります。

昔は、飲食店を集めた雑誌などを見て、雰囲気を感じたりして、選ぶこともできましたが、ネットの場合は、上位に出てくるものを調べてもせいぜい10店舗くらいしか、見ることはないと思います。

その理由は、本による情報は、色々なものが並べられているため、一目で、自分の好みに合わないものは、捨てられ、逆に、好みにあうものは、雰囲気として、とらえられるからです。

それに対して、ネットの情報は、一つ一つ、見る必要があり、簡単に相対化して、判断する手間が多く、結果として、少ない選択肢から、選ばざるをえなくなるのです。

自分は、雑誌や本の情報で育った世代なので、服を買うにも新しい音楽を選ぶにも、雑誌の中から、気になるものをピックアップして、実際に、店舗に出かけることで、買ったりしていましたが、今のネット時代においては、新しいものの中から、自分が好むものを探し出すのが、逆に、難しいと感じます。

ネットは、便利な反面、似たようなものばかりをおすすめしてくるので、新鮮なものを発見するという体験が減ったように思います。

サブスクで、音楽も映像も、安価に手に入るようになりましたが、あまりにも選択肢が多くなりすぎたため、逆に、選択ができないという経験は、自分だけではないように思います。

昔、一時期、スポティファイのサービスを使っていましたが、あまりにも、多くの音楽と、同じような曲調のものを大量におすすめされるため、一曲一曲とそれを作るアーティストに関心が薄れてしまうことから、利用するのをやめました。

音楽をBGMとして、楽しむ人にとっては、便利なサービスですが、アーティストが生み出す価値に対して、誠実でなくなることに大きな疑問を感じたからです。

最近は、その反動から、逆に、付加価値の高いレコードに消費が戻っていることも関係あると思いますが、思い入れのあるアーティストのライブで、グッズなどを購入することで、応援するという人も増えているようです。

ネットは、便利なようで、逆に、人の選択肢を狭めている側面もあり、それに、対抗するのは難しいと思いますが、新しいものに出会うことには、楽しさがあるので、実際に、リアルな場所に出かけたりして(スポーツや音楽のイベントで声出しもOKになってので)、体験の価値を感じるのも、今の時代、必要なことだと思います。