今年は、寒さの厳しい日が続いていましたが、3月に入り、ようやく、寒さが和らいできて、過ごしやすくなってきました。

1月、2月が寒かった分、これから、気温が上がってくるにつれ、外に出かける機会も増えてくるように思います。

3月は、卒業の季節ということもあり、一年のうちでも、特別に感じる人も多いと思いますが、4月から、新しい環境で、生活が始まる人にとっては、不安と期待が入り混じった季節かもしれません。

新しい環境は、期待半分、不安半分といったところだと思いますが、それまでとは違ったチャレンジができるという意味では、ワクワク感もあります。

春になって、何か環境が変わるわけではない人にとっても、新しいことを始めるには、ぴったりの季節なので、色々なことにチェレンジをしたいものだと思います。

それまで、興味があったけど、なかなか、できなかったことを始めてみたり、今まで、付き合いのなかった人と付き合ってみたりと、変化の中に身を置くことで、自分自身の成長にもつながるので、季節の変わり目に、何か一つでも始めてみたいものです。

人の成長において、新しいことにチャレンジするのは、とても、重要なことですが、まずは、それを始めてみることにハードルがあり、それ以上に、それを継続していくのは、さらに、高いハードルがあります。

ダイエットや禁煙に挑戦したものの、3日坊主で終わる苦い経験をした人は多いのではないでしょうか?

人は、怠惰な生き物なので、何かを始めてみたものの、それを続けるだけの意志の力がなかったり、様々な誘惑に負けて、その都度、罪悪感にさいなまれるという経験をした人も多いと思いますが、逆に言えば、続けられる人は、それだけ、他の人には無い強さを持てるということでもあります。

人生で一番大事なスキル「自制心」を鍛える方法

何かを始めるのに、一番、大切なことは、まずは、それを自分自身で決めることです。

当たり前のことを言っているようですが、それをする動機が、実は、自分自身のものではない場合は、意外と多いものです。

周りの人の言葉や意見だったり(ネガティブなことの場合も多いと思います)、憧れている有名人のようになりたいという動機だったり、これをすれば、人生が上手くいくといった言葉で、自分がそれをしたいという主体的な動機の無いまま、はじめてしまう場合、それを続けるのは、とても、難しいです。

なぜなら、動機が自分のものでないとき、いくらでも、自分自身に言い訳ができるからです。

何かを始めるとき、それをするのは、自分自身にとって、本当に、やってみたいことなのか、まずは、その動機を確認することが大切です。

もう一つ、失敗するパターンの多くは、新しく始めることなのに、大きな負荷をかけてしまうことです。

マラソン大会に出るという目標を立てた時に、いきなり、42.195kmを走り始める人は、いないと思いますが、それが、大きな目標であるほど、焦って、トレーニングをしてしまえば、その負荷に耐えられなくて、途中で断念してしまうことはよくあることです。

元々、運動の習慣がない人が、マラソンに挑戦してみようと思えば、まずは、1kmくらいのジョギングから始めて、段階的に、負荷を上げて、徐々に、それに、耐える身体を作り上げる必要があります。

いきなり、大きな負荷をかけても、それを乗り越えるだけの意志の強さを持った人は、世の中に、いるものかも知れませんが、多くの人は、そんな意志の力を持ち合わせていないので、目標の達成のためには、段階的に、自分自身をトレーニングしていくことが重要です。

人の習慣化には、3週間程度かかると言われていますが、まずは、簡単なことから始めて、それを3週間続けることができれば、次の段階にすすめます。

この方法は、すぐに、結果を得たいという人には、気の長いもののように感じるかも知れませんが、難しいことに挑戦する場合は、コツコツと長い時間をかけて続けていくほうが、逆に近道です。

短期的な利益を優先させて、長期的な結果を得られないというのは、失敗する人の一番の理由ですが、これだけ、誘惑の多い世の中なので、長期的な利益に焦点を当てて、努力をしていれば、必ず、将来的に、大きなリターンが得られます。

続けられない人に共通するもう一つ大きな問題は、完璧にやり遂げようとするあまり、少しの失敗も許せないところにもあります。

ダイエットに失敗する人の多くは、甘いものの誘惑に耐えられなかったり、ついつい、食べ過ぎてしまったりすることだと思いますが、そんなとき、自分自身を、許せる人なら、その時だけの問題で終わらせて、次の日から、また、前向きに取り組めるので、長期的に見て、成功する確率が高いです。

逆に、自分自身を許せないタイプの人の場合は、一度の失敗を許せずに、罪悪感を引きづり、それが、大きなストレスとなって、続けるのが難しくなります。

ダイエットで、リバウンドをする人の多くは、この罪悪感によるものが大きいと思いますが、それを防ぐには、一度の失敗は、すぐに、忘れて、痩せた時のポジティブな自分をイメージしながら、また、次の日から、続けていけば、必ず、理想の自分に近づけます。

少しの失敗も許さないストイックな人のほうが、成功するイメージがありますが、実際のところ、ユーモアで、自分の失敗を笑い飛ばせるくらいの人のほうが、楽しみながら、それに、取り組めるので、成功する確率は、高いように思います。

ユーモアのある朗らか人は、一緒にいても、楽しいものだと思いますが、リラックスして、色々なことに取り組めるので、人から好かれるだけでなく、物事を達成しやすい人だと言えます。

どんな人でも、色々な欠点があるものですが、その欠点自体を、受け入れてしまえば、生き生きとした人生を送れます。

致命的な失敗でない限り、いくらでも、あとで、リカバリーできるので、許容できる範囲での失敗は、逆に、後々の、成長につながります。

今の日本の社会は、失敗をできないような空気があるので、なかなか、新しいことに挑戦するのが難しいように感じますが、簡単なことから始めて、長期的に、継続させていくことで、自分自身を成長させていくことには、大きな喜びがあります。

自制心を鍛えるのは、短期的に考えると、なかなか、難しく感じますが、長距離走のように、ある程度、時間をかけて鍛えていくと考えれば、自分自身の大きな力になります。

自制心を鍛えることで、仕事や勉強のスキルのアップにつながったり、健康的な生活を送れるようになったりと自分自身のメリットも大きいですが、感情を上手くコントロールすることで、対人関係を良好に保つことにもつながり、周りの人との軋轢も少なくなって、周りの人も幸せにできます。

新しいことを始めるのは、なかなか、勇気のいることですが、まずは、精神的な負担を感じないような小さなことから始めてみれば、長続きできて、それを継続していくことの喜びを得られると思います。