ここ10年ほどの間で、インターネットとスマホに普及により、本当に、便利な世の中になりましたが、逆に、常に情報にさらされることで、静かな時間を持てないというデメリットを感じている人は増えているように思います。
騒々しい毎日は、刺激的という意味では、楽しいようにも感じますが、刺激が多すぎるのも、頭を休ませる時間を持てないという弊害は大きいように思います。
一日くらい、思い切って、スマホの電源を切ってみると、すっきりした気分になれるものですが、スマホの便利さを考えると、なかなか、それができないのが現実だと思います。
ただ、静けさの中に身を置くことのメリットを考えると、健康的な生活という意味でも、できるだけ、そんな時間を持ちたいものだと思います。
静かな時間を持つことで、セロトニンの分泌を促すというのは、よく知られたことですが、セロトニンには、気分を落ち着かせる効果や、集中力を養ったり、他者との共感性を高めるという意味でも、対人関係においても必要なものです。
逆に言うと、セロトニンが少ない人は、共感性が低いということで、他者との繋がりは、表面的なものとなり、人間関係を円滑に持つことができない人が多いように思います。
セロトニンには、感情をコントロールするのに重要な前頭前野を活性化させる効果もあり、ネガティブな感情を抑えて行動できるようになったり、目先の欲望をコントロールして、賢い選択を行うには、必要不可欠なものです。
なんとなく、毎日を過ごしていると、刺激があったほうが楽しいようにも思いますが、刺激が多すぎると考える時間が持てないので、意識的に、リラックスできる時間を持つというのは、とても、重要なことだと思います。
ただ、そうは言っても、今の時代、なかなか、リラックスできる場所や時間を持てないのと、休みの日に、出かけないのは、なんとなく、もったいないと感じてしまう人が多いように思います。
休みのために、休むというのは、できそうで、なかなか、できないものですが、静かな場所で、楽しむという考え方なら、抵抗を感じない人は多いと思います。
最近のアウトドアブームは、静かな時間を楽しみたいという欲求の表れのように思いますが、実際に、静か場所にテントを張って、ゆっくり、時間を過ごすことで、心身ともに、リラックスできるというのが大きいからだと思います。
人が幸福を感じるには、静かな時間を過ごすのも大切ですが、リラックスした状態で、人と過ごすことでも、感じられます。
人と触れ合うことで分泌されるオキシトシンは、別名、幸せホルモンとも呼ばれています。
人が社会生活を送る上で重要なことと言えば、いかに、他者と良好な信頼関係を築けることにあると思いますが、その信頼関係を築くためには、とても、重要なものだと言われています。
実際に、アメリカの研究では、オキシトシンをかがせたグループとそうでないグループを比べた時、寄付の金額が大きかったり、写真を見せた時に、その人に魅力を感じる割合が、オキシトシンをかいだほうのグループで、大きかったという結果もあるようです。
実際に、人と一緒にいて、楽しいと感じる人は多いように思いますが、リラックスした状態で、人と触れ合うことで、その楽しさは、何倍にも感じられます。
多くの人にとって、落ち着きのない場所より、落ち着いた場所での会話のほうが、より、相手に共感して、相手の話を理解できるものだと思いますが、その効果を考えると、たまには、意識的に、そういう場所に身を置く必要があるように思います。
普段の生活で得られないリラックスした時間は、それだけで、価値のあるものですが、人との繋がりを強める意味でも、そんな時間は必要です。
ただ、会話を楽しんだり、一緒に料理をして、食事を楽しんだり、焚火を囲んでみたりと、普段、それほど、意味のあるものだと感じないことでも、それをしてみると、意外な発見があると思います。
普段は、人と会っていても、あまり、ちゃんとした会話をしていないことに気づくきっかけとなったり、相手に、やさしくすることで、相手との間に、それまで以上に、ポジティブな感情が生まれたりというのは、そういう環境に身を置いてみないことにいは、気づけないことかも知れません。
静かな場所は、退屈に感じる人もいるとは思いますが、自分自身の気づいていなかった側面や、身近な人の気づいていなかった側面を発見したりと、新鮮に感じる人は多いように思います。
どうせ、人と一緒に過ごすのなら、気持ちの良い時間を持ちたいものだと思いますが、賑やかな場所ではなく、あえて、静かな場所で、じっくりと相手との時間を持つことで、ストレスにも強くなり、普段の生活にもうるおいを持てると思います。
休みの日に何をしようかと考えるときに、たまには、静かに、ゆっくり過ごすという選択肢を選ぶ人が増えていけば、ポジティブな人が増えていくように思いますが、今の時代の流れとしては、そんな選択をする人が増えているのではと思います。